患者iPS細胞を使用した
心血管疾患の再現と治療法の開発
血管は全身の臓器に酸素と栄養を届ける重要な器官です。体内の血管の総延長は約10万km、血管内皮細胞の総重量は約1.5kg、総面積は約1,500m2とされ、血管障害は全身に大きな影響を及ぼします。例えば、動脈硬化は心筋梗塞や腎硬化症を引き起こし、生命を脅かします。しかし、治療法はいまだ十分ではなく、ヒトの血管を採取して解析することが難しいという研究上の課題もあります。
私たちはこういった問題点に対して患者由来iPS細胞から血管細胞を作製し、血管疾患のin vitroでの再現と治療法開発に取り組んでいます。例えば、動脈硬化になりやすい患者となりにくい患者からiPS細胞を作製し、血管細胞に分化誘導して解析することで、小胞体リパーゼAADACが動脈硬化抑制因子として働くことを発見しました。
現在は、さらに生体に近い3D管腔構造をもつ機能的な血管を工学的に開発し、この3D血管を応用して早老症患者由来iPS細胞を用いた血管老化の再現と治療法の探索や血管再生治療の開発を行っています。
takafumi.toyohara.e6*tohoku.ac.jp
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