スポーツパフォーマンスの向上、または、健康の維持増進を対象として、確かな医学生理学的知識(運動・栄養・環境生理学を含む)を習得したうえで、医工学技術(MRI、CT、超音波、生体電気インピーダンス法、同位体標識質量分析、呼気分析、神経科学、バイオメカニクス等)の活用および新規手法の開発を行うことで、その目的を達成するための教育と研究に取り組んでいる。積極的な学際研究や国際共同研究を実施することで、卓越した研究の発展を目指す人材を育成することを目標とする。大学院生の得意な研究領域に応じて、下記のいずれかの研究に従事してもらう予定である。
スポーツ健康科学の発展に必要となる、エネルギー代謝、水代謝、身体組成、骨格筋内組成などの評価方法の例。世界80名以上の研究者と国際的な共同研究を遂行している。
医療福祉工学の発展には,新たなセンサやアクチュエータの創製,システムや情報処理技術の高度化が重要な課題となる。本研究分野ではセンサやアクチュエータの設計や製作,それらに計測・自動制御やメカトロニクスなどの技術の組み込み,さらに情報処理技術の高度化の研究も行い,新たなシステムの開発研究などに取り組み,医療福祉工学に関連する教育と研究を行っている。
運動系や感覚系の機能障害に対する支援・代行技術,治療・リハビリテーション技術等に関する研究を行う。特に,機能的電気刺激(FES)技術,慣性センサによる運動計測技術を応用し,脊髄損傷や脳血管障害等による運動機能麻痺,感覚機能障害に対するリハビリテーション装置,動作支援装置を,日常でも利用可能なウェアラブルシステムとして実現するための研究開発を行う。また,これらの医工学的基盤技術の開発を行うともに,人(脳)-コンピュータ間の相互作用を考慮したシステムへの展開を図り,先進的医療・福祉システムの実現を目指す。
安全安心な生活や,高齢者及び障害者の自立した生活の実現のためには,生命・生活を支援する新しい工学技術分野(ライフサポート工学)の確立が必要である。本研究分野では,転倒機構の解明や転倒防止のための靴・床の開発,歩行安定性評価手法の開発,高性能なスポーツ用品や生活用品の開発などを通じて,ライフサポート工学に関連する教育と研究を行う。