東北大学 大学院 医工学研究科
研究科長・教授
吉信 達夫
いまからおよそ100年前の1924年、本学医学部小児科教室の佐藤彰教授と工学部電気工学教室の抜山平一教授(のちに電気通信研究所初代所長)の共同研究により電気聴診器(マグノスコープ)が開発されました。この発明を端緒として、本学には長きにわたり医工連携の伝統が脈々と受け継がれてきました。
東北大学大学院医工学研究科は、医学・生物学と工学の融合分野である「医工学」の教育研究を目的として、2008年4月に設置されました。本学で最も若い研究科であると同時に、日本で唯一の医工学研究科でもあります。「研究第一」「門戸開放」「実学尊重」という本学の理念のもと、国際水準の研究推進と世界を先導する人材育成を行い、学術的基盤の革新と医療の根本的改革を通じて、人類社会の福祉と発展に貢献することを使命として掲げています。
医工学研究の目的は、疾病の診断や治療、健康の維持に役立つこと、すなわち医療の進歩に資することにあります。しかし、それは医療のための技術開発だけを意味するものではありません。医工学研究は工学研究であると同時に医学研究でもあるからです。そのため、本研究科では医学・工学という異なる背景を持つ研究者が協同して教育研究にあたっています。学生も多様な分野から広く受け入れ、これまでに650名以上の修士と150名以上の博士を輩出してきました。
現在、本研究科には「計測・診断医工学」「治療医工学」「生体機械システム医工学」「生体再生医工学」「社会医工学」「医療機器創生医工学」「生体流動システム医工学」「人工臓器医工学」「生体材料学」「生体システム制御医工学」「生体情報システム学」の11講座に加え、がん医工学センターおよび医療機器創生開発センター、さらに2つの共創研究所が設置され、多岐にわたる研究が展開されています。また、大学院課程には「基礎医工学」「応用医工学」「医療機器創生」の3コースを設け、基礎学理の解明から社会実装を見据えたデザイン思考やレギュラトリーサイエンスまで、幅広い教育研究を行っています。
2024年12月、本学は国際卓越研究大学の第一号として認定・認可されました。本研究科におきましても、その期待に応えるべく、世界をリードする研究の推進と人材育成に一層の努力を重ねてまいる所存です。今後とも、皆様の温かいご支援とご指導を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
令和8年4月1日
医工学は、数学、物理学、化学などを学術基盤としこれを総合した工学によって医学・生物学を革新する教育・研究の学問領域である。医工学においては、工学の基礎理論・知識の集積や実践的技術および医学・生物学や臨床における基盤的知識と専門的技術を駆使して、生命体の構造と機能を解明することにより、医学・生物学とともに工学の進展を図る。
医工学研究科は、東北大学の理念である「研究第一」、「門戸開放」、「実学尊重」のもと、国際水準の医工学研究を推進し、これを通して学生に基盤的・先進的知識と技術を習得させ、世界を先導できる研究者、高度技術者を育成し、学術的基盤の革新および医療の根本的改革を通して人類社会の福祉と発展に貢献することを使命とする。

医学と工学の融合領域における広い視野と深い知識を基本としつつ、豊かな社会の実現を目指し、自ら考えて研究を遂行し、医療・福祉における科学技術の発展と革新を担うことができる創造性と高い研究能力を有する人材育成ならびに高度な専門知識を有する技術者育成を教育の目的とする。これを達成するため、各課程の教育目標を以下のように定める。

医工学は、医学・生物学と工学の境界領域を埋めると共に、これらを深く融合させることによって革新的な医学と工学の発展を目指す学問分野であり、単に2つの領域の知識の吸収や2つの分野の協力ではなし得ない、新しい学問分野であるといえる。そのため、医工学研究科においては、深い工学的知識や技術、および幅広い医学・生物学、医療の知識の習得ばかりでなく、これらによって生体や医学、医療に関する新しい原理の発見や工学技術の開発などを可能にする思考過程を構築させる教育を行う。

| 研究科長 | 吉 信 達 夫 |
| 教育研究評議員 | 石 川 拓 司 |
| 副研究科長 | 石 川 拓 司 |
| 研究科長補佐 (教育担当) | 渡 邉 高 志 |
| 研究科長補佐 (研究・コンプライアンス担当) | 石 川 拓 司 |
| 研究科長補佐 (財務担当) | 薮 上 信 |
| 研究科長補佐 (将来構想・病院連携担当) | 新 妻 邦 泰 |
| 研究科長補佐 (男女共同参画担当) | 田 中 真 美 |
| 研究科長補佐 (広報担当) | 田 中 徹 |
| がん医工学センター長 | 小 玉 哲 也 |
| 医療機器創生開発センター長 | 西 條 芳 文 |