疾患の治療・予防技術の革新には,生体恒常性のメカニズムや疾患の発症・進展に関与する生体内現象の解明が必要不可欠である。本研究分野では,時空間変化する生体内環境に対する個々の細胞の応答や,細胞-細胞と細胞-周囲組織との相互作用を解明し,それらを操作することを目的に研究を行っている。流体工学を基盤として生体工学や細胞生物学を融合した学際的な研究に取り組むことで,その素養を培う。
本研究分野では,治療に直接役立つ新デバイスの開発と,新デバイスの性能評価法の確立を目指した研究を行っている。これらを通じ,生体の構造と機能を学ぶことができると考える。中でも血流および血管は身体を維持するために最も重要と捉え,脳動脈瘤の発見,診断,治療に寄与する医工学を展開し,生体環境や構造の再現に向けて,実験とコンピュータシミュレーション技術を礎に,国内外との積極的な共同研究を行い,重点的に取り組んでいる。